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家づくりで大切にしていること policy
森とつながる家づくり
日本の森の木を使った家づくりを行い、森を身近に感じられる暮らしをデザインしたいと考えています。
また、そんな家づくりが山の環境と水源の維持につながればと思っています。
柱や梁といった木材を組み上げる軸組構法に、古民家などで見られる伝統的な継手・仕口を適所に用いた家づくりを行っています。
■日本の山の木を使うことは、天然の貯水機能をもつ森の維持につながります。
■なるべく近くの山の木を使うことで、住まいに近い自然環境の維持に役立ちます。
■国内林業を活性化し、身近に存在する永続可能な資源を有効に利用することにつながります。
■建設時~住んでいる期間~いつしか訪れる解体までに要するエネルギーを低く抑えられます。
■湿度の高い日本の風土から生まれ育った木は耐腐朽性に優れています。
■木の特性として熱伝導率が低く、結露を起こしにくい性質があります。
■湿気の吸放出性に優れているので、室内を快適な空気環境にすることができます。
■柱や梁で組み上げる木造軸組構法は、後々の増改築やメンテナンスに対応しやすい点で優れています。
■無垢の木は手や足で触れても、ここちよく感じられます。
■時間の経過とともに深い味わいを増していきます。
■木は湿度の変化に応じて、乾燥収縮して反ったり、逆に膨らんだりします。
■柱や梁などの構造材は家ができてからも、ゆっくり乾燥し続けます。その際、木の表面に割れが発生しますが、構造的には問題ありません。
■乾燥機による高温乾燥材は表面には現れない内部割れを起こすことがあります。内部割れは構造材の接続部分である仕口の強度を低下させることに繋がります。また、天然樹脂成分が抜けてしまうことで耐久性が低下すると考えています。よって当設計室では、構造材については自然乾燥材を用いることをメインに考えています。また、自然乾燥材は色・艶が美しく、香り豊かです。但し、自然乾燥材を揃えるにはスケジュールに時間的な余裕が必要となります。
■樹には枝があることで葉をつけ、成長することができます。よって枝の跡である節があるのは当然です。機能的に問題がないところには節のある材料も使用します。
※木材の供給を行っている事業者様で、当設計室の考えを共有いただける方からの連絡をお待ちしております。
シンプルなカタチ
シンプルなカタチ・間取り・構造を心掛け、古民家のような佇まいと持続性のある家を目指しています。
■複雑なカタチ(特に屋根)をした建物は、降水量の多い日本では雨漏り・劣化の原因となります。
■古民家のように自然の雨風に逆らわずに長持ちしているものは、時間の経過と共に風格を増していきます。そんな古民家(特に農家の住まい)のシンプルな外観をお手本として考えています。
■シンプルな間取り・構造は、家族構成や生活スタイルの変化への対応に柔軟であり、リフォーム・増改築の選択肢が増えます。
■建築コストと共に、維持管理費を抑えることができるので、メンテナンスの面でも安心です。
※このページで使う「古民家」とは、主に明治期くらいまでに伝統工法で建てられた日本の住居を示すものとお考え下さい。
自然環境との対話
住居を自然環境と応答する装置としてとらえ、太陽光や風を室内に取り入れたり、また遮ったりと、
住まい手が工夫して操作することで、室内気候の調整を楽しめる家づくりを目指しています。
また、庭や風景、隣地や道路といった外部条件を整理することで、良好な関係を導きます。
■夏場の風の取り入れ方。(通風・温度差換気)
■雨の日(特に梅雨時期)の風通しを考慮した軒の出。
■太陽光の取り入れ方。
■昔の縁側のような、バッファーゾーン(緩衝空間)の設定。
■開口部の配置と構成・デザイン。
ここちよい素材
室内を仕上げる素材には、湿気を吸放出できる植物系・鉱物系の自然の材料を使用することで、
快適な湿度に調整された、ここちよい空気環境を心掛けています。
■植物系の素材・・・木・紙・布・タタミなど
■鉱物系の素材・・・土・しっくい・珪藻土など、最近はシラスを使った左官材もよく用います。
■調湿性のある自然素材は、手や足で触れても心地よく感じられます。
■時間の経過とともに深い味わいを増していきます。
■汚れたまま放っておくとシミになりますが、使い古し、また磨き汚れて、程よく使いこまれた感じが心地よいと考えています。デニムジーンズのような感覚。