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所在地:和歌山県東牟婁郡串本町
構造規模:木造平屋
延床面積:55.48㎡(16.78坪)
竣工:2007年
施工:西峰工務店(担当:山口、棟梁:山本)

本州最南端の町、串本。リアス式の美しい海岸線の沖合に浮かぶ島、紀伊大島。その島は照葉樹の森に覆われ、目の前には雄大な太平洋が広がっています。この島の先祖由来の土地で、30代の御夫婦が始められたパンとカフェのお店づくりに加わりました。

串本は陽射しが強く、また時に激しい雨が降ったりと一日の気象の移り変わりがダイナミックな土地。そんな自然環境の中で、大きな照葉樹の木陰に居るような、やさしく包み込まれ、しかも開放的な場所となるよう心掛けて設計しました。

御夫婦にとっては、一日のほとんどの時間を過ごす大切な場所となります。忙しい仕事の合い間に、大島のゆったりとした時間を感じられるように、まるで住まいを設計するような気持ちで取り組んだお店づくりでした。

設計中、廃園が決まっていた幼稚園に建具をいただきに行ったり、建築工事中、壁の左官仕上げをセルフビルドしたりといった、御夫婦との共同作業も忘れられない思い出です。

パンとカフェ nagi  http://www.zc.ztv.ne.jp/nagi/

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お店がオープンした頃の正面南側の外観。屋根はガルバリウム鋼板の横葺き、外壁は杉板。

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お店がオープンした頃のカフェスペース。

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壁の珪藻土塗りは、オーナーが御家族と共にセルフビルドで仕上げられました。

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お店の入口の方を見る。天井は杉板。床は唐松板。

デッキスペースから店内を見る。

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カフェスペースから外を見る。デッキスペースとの間の建具を壁に引き込み、フルオープンにすることもできる。

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フルオープンにすると店内が大島の自然と溶け合うような特別な時間が流れる。

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日が暮れてからのお店の様子。

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オープンしてから約3年後の外観。現在は山側にカフェスペースを増築されています。

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棟上げの頃の建築工事の様子。海の美しさに気持ちの安らぐ現場通いでした。

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年に1回開催されているnagi市の記念すべき第1回目の様子。雑貨や洋服、野菜などのお店が並び盛況でした。

お店とnagi市、そして大島の海、空、森。