ミツバチ近況191007・・・蜂児捨て
二十四節気では明日から寒露。秋が深まっていく季節となりましたが、近くの柿農家さんのお話では、実の色付きが例年に比べて遅いようなのです。気温が高いのが原因ではないかとのこと。また、今週末には猛烈な勢力にまで発達した台風19号が日本列島を通過しそうです。海面水温も非常に高いため、勢力を増しての接近が考えられます。皆様、細心の注意を致しましょう。今更あらためて書くことでもありませんが、確実にこの地球の気候は変化しているようです。
そして、ミツバチの環境も確実におかしくなっているように見受けられます。
7月末頃まで調子のよかった我が家のミツバチですが、8月に入り少しづつ幼虫を出す行動が見られ、ここ数日で大量の幼虫を捨て始めました。「蜂児捨て」とか「蜂児出し」と云うそうです。この現象、我が家だけではなく近隣の養蜂愛好家のミツバチではもちろんのこと、インターネットで調べると日本中で増えていることのようです。
巣箱の前にも、たくさんの捨てられた幼虫が落ちています。
巣箱の外に幼虫を運び出す働き蜂。悲しい光景です・・・。
インターネットで調べたところ、5つほど原因として考えらそうです。
1、サックブルードウィルスに幼虫が侵されてしまう
2、農薬被害
3、夏季の異常な温度上昇
4、エサ不足による蜂児の処分
5、巣の育児域をスムシに侵されてしまう
また、これらの原因が複合している場合も考えられます。この中の2・4・5は今までも存在していたことですが、この現象が増加してしまっている理由として考えられるのが1・3ではないかと思われます。また、1のサックブルードウィルスに侵されてしまうのは、免疫力の低下が考えられるので、3などのミツバチの生態環境の変化とも繋がっているのではないでしょうか。
ここで、8月以降の巣箱の変化をご覧下さい。まずは8月6日です。
次に、9月12日。
そして最後に10月7日。
ご覧の通り、ミツバチの数がかなり減少してしまっています・・・。近くに住む養蜂愛好家のお爺さんによれば、ここ数年ばかりの状況を観察していると蜂児捨てが始まった場合、もう復活は望めないだろうとのこと。何ともやりきれない思いです・・・。
地球環境の変化は私達人間にも深刻な問題ですが、ミツバチをはじめとする昆虫にも多大な影響を与えていることでしょう。また、自然界で重要な役割を担っている昆虫への影響は、更に自然界全体へと大きく波及していくことになるはずです。2020年から開始されるという次世代通信規格5Gが生態系に及ぼす影響も、私としてはたいへん懸念しています・・・。人間って、生きるに必要のないことを、どこまでやれば満足するのだろうか・・・。