自然農の畑180331と種芋の選別

いよいよ明日からは新年度、我が家では毎年この時期にジャガイモの種芋を植え付けています。種芋がない場合は調達しなければならないので、残っている芋の量を確認しておくことにしました。ついでに里芋などの種芋の選別も済ませました。

種芋の選別

選別を終えた種芋。手前から里芋の石川早生、セレベス、ジャガイモの出島です。

ジャガイモは寒さにも強く、適度に芽欠きをしておけば種芋として冬を越すのは平気なのですが、里芋は寒さに弱いため、暖かい場所で保管する必要があります。我が家の場合、ダンボール箱の中にモミガラと一緒に入れて、薪ストーブのある部屋の片隅に置いています。もう少し暖かい土地であれば、畑の土の中でそのまま冬を越すことが出来たりもするのですが、我が家の場合は、何度か傷めてしまったこともあり、より確実に種芋を残すことを考えて、この方法に落ち着いています。

石川早生種芋

石川早生。白い芽。

セレベス種芋

セレベス。赤い芽。

出島種芋

ジャガイモの出島。これは選別したわけではなく、食べ残った分です・・・。何とか足りそうです。(笑)
出島はこの時期と、さらに秋にもう一度植え付けることが出来て、二度芋と呼ぶ方もいらっしゃいます。我が家では、畑の土に合っているのと私達の舌にも合っていることから、このジャガイモが定番となっています。

ショウガも里芋と同じ方法で種芋を残すことが出来ました。

ショウガ種芋

少々傷んでいますが、既に芽も出てきていますので問題なさそうです。我が家ではこれくらいの量があれば充分です。

今年は例年に比べて暖かく、ここ紀美野町でもちょうど桜が見頃となっていますが、畑ではソラマメの開花が最盛期です。

ソラマメ開花

同じマメ科の野草であるカラスノエンドウやスズメノエンドウも蔓を伸ばし、ソラマメに絡まり始めたので少し手入れをしました。

手入れ前のソラマメ

手入れ前のソラマメ。

手入れ後のソラマメ

手入れ後はこんな感じです。伸びてきた草を刈って、その場に敷いておくだけですが、草のどの部分をどれくらい刈るかは、草の種類や収穫を目的とする植物の種類、そしてタイミングによって様々です。

手入れをしていたら、ソラマメの足元で春菊を所々に見つけました。こぼれ種から発芽して成長したのですね。

こぼれ種の春菊

春の畑ではこんな思いがけない出会いがあり、食卓でいただくのが楽しみともなります。種を残す豊かさの一片、地表の生態系を乱さないことから与えられる恵みです。

他にも、昨年の夏野菜と共に植え付けたコンパニオンプランツのニラがあちこちで株を太らせつつあり、これも我が家の春の定番野菜です。

ニラ20180331

このニラはトマトと一緒に植え付けたものです。株の廻りには夏野菜の亡骸が横たわっていて、これから成長する植物の糧となります。

最後に、ぐんぐん伸び出したキヌサヤエンドウです。

キヌサヤ

例年では近くの竹藪からとってきた枝に蔓を巻かせて支柱にするのですが、昨年、稲藁をたくさんいただいたこともあり、自然農のパイオニアである川口さんのやり方を真似してみることにしました。

キヌサヤ20180331

横に渡した篠竹に藁を巻きつけました。下から2段目です。ちなみに1段目は1ヶ月程前に霜除けを兼ねて巻きつけたものです。あとはキヌサヤの成長に合わせて、3段目、4段目と藁を追加していくのだそうです。藁や竹など、身近で手に入れられるものを工夫して活用し、使い終わればゴミにならずに畑の生態系の一部となっていく。些細なことですが、こんな自然の理に寄り添う暮らし方に、心から喜びを感じます。