自然農の畑190915とスズメバチ襲来

中秋も過ぎ、夏の気配を僅かに残しつつ季節は移り代わろうとしています。ブログの更新に間が空いてしまいましたが、巡り行く季節を映した畑の様子など、記録を兼ねてレポートします。・・・とはいうものの、畑は手入れを怠り草が伸び放題です。

自然農の畑20190915

手前の大きな葉は沖縄島オクラ。サヤが丸く、採り遅れて大きくなっても柔らかく美味しいオクラです。

沖縄島オクラ20190915

花もとても美しい。

沖縄島オクラ20190915-3

これは採種用に残したサヤです。ようやく枯れてきました。

次は野菜ではありませんが、オクラと同じアオイ科の植物で和綿の株です。数年前、和歌山市で糸紡ぎと機織りの体験をさせていただいた時に頂戴した種を試しに蒔いてみました。

茶綿20190915

アオイ科の植物は直根性で移植を嫌うのですが、種を降ろす際、畑に空いた場所が無かったので仕方なくポットで苗を育ててから定植をしたのでした。定植時期が遅れたこともあり少々弱ってしまったのですが、何とか持ち直してくれました。写真は茶綿ですが、白綿も同様に育っています。

茶綿の白い花20190915

蝋細工のような透き通った美しい花。白い花と赤い花がひと株に同時に咲くのです。

茶綿の赤い花20190915

既に実がなっていて、これが弾けてフワフワのワタが現れます。

和綿の実20190915

次もひとつの株に2色の花を咲かせる沖縄島インゲン。

沖縄島インゲンの花20190915

こちらは白と黄色です。このインゲン、1週間程前まではとても元気に育っていたのですが、根元の方を野ウサギに齧られて葉が無くなったり枯れたりしてしまい、急遽ネットで保護しました。

沖縄島インゲン20190915

やはり日々の見廻りは大事ですね。少しサボってしまいました・・・。同じマメ科は野ウサギに狙われやすいので要注意です。黒豆、小豆、枝豆などは早めに気が付いたので被害は最小限に抑えられました。

黒豆20190915

これは黒豆。次は枝豆用に秘伝とかいう品種。写真で見ても区別はつきませんが・・・。

枝豆秘伝20190915

次は小豆の黄色い花。既に細いサヤも付けています。

小豆の花20190915

これらの豆は7月中旬~下旬に蒔いたものです。9月に入って種を蒔いた野菜もそろそろ発芽し始めています。

ニンジンの発芽20190915

こちらはニンジン、無事に発芽です。同時期に蒔いた春菊は直後に雨に打たれたためか、発芽不良となってしまいました。

寄居カブ発芽20190915

こちらは寄居カブ、発芽はまばらです・・・。他に、パープルトップなども種を降ろしました。

8月下旬に蒔いた、みの早生大根は無事に発芽してそろそろ間引きが必要です。

みの早生大根20190915

別の畝にも蒔いています。今月末には別の品種も蒔く予定です。

みの早生大根20190915-2

大根の右側に見える棒状のものは、採種後に撤去したゴボウの跡です。こんな風に根株を残して自然に朽ちさせることで、土中に有機物を残して微生物の住処となったり、空気の通り道となることで土壌を豊かな方向に導いてくれます。大根の左側は胡麻の株です。

胡麻の実20190915

こんな風にサヤを付けています。来月には収穫が待っています。

今月の下旬には白菜の定植を予定していて、現在は庭先で育苗中。

白菜の育苗20190915-2

コオロギなどの食害対策として細かいネットを掛けています。直蒔きしても良いのですが、例年この時期に種を蒔ける場所を畑に見つけられず、ポットで育苗しています。

白菜の育苗20190915

今のところ順調に育っています。我が家では愛知白菜と松島新2号の2種類を栽培しています。定植はそれぞれの場所を離して行い、交配を避けて採種も行っています。

秋冬野菜の種降しを行いながらも、夏野菜の収穫はまだ続いています。まずは、茄子3種。

リスターダ・デ・ガンジア20190915

リスターダ・デ・ガンジア。ニジュウヤホシテントウによる葉の食害から回復し、小さい株ながら実を付けています。

加茂茄子20190915

加茂茄子。田楽にするとトロトロで美味しい。

真黒茄子20190915

真黒茄子。これはちょっとカタチが変ですが・・・。

次はゴーヤ。今年はグリーンカーテンの分も合わせて、たくさん食べました。まだまだ収穫できそうです。

ゴーヤ20190915

今年のカボチャ類は梅雨時期の天候不良でイマイチだったのですが、勝手生えのスクナ南瓜がグリーンカーテンに絡まって実を付けてくれました。

チャボ小屋のスクナ南瓜20190915

写真はチャボ小屋付属の運動場の上。スクナ南瓜はヘチマのようなカタチの実をつけます。蔓はまだ成長しているくらい元気です。

自然農の畑20190915-3

黄色い花を付けているのがカボチャの蔓で、これでひと株とは驚きです。写真手前のサツマイモのスペースを占領してしまいそうな勢い。カボチャはもともと、親である栄養豊富な実が朽ちて翌年に芽を出す野菜。グリーンカーテンが巻き付いているチャボ小屋の鶏糞の効いた土壌と相性が良いのでしょう。肥料などを持ち込まないという自然農の考えからは外れてしまうかもしれませんが、原理原則に頑なに従うよりも、度を越さない程度に自然に巡る範囲のものなら、それも構わないのではないかと考えていたりします。

果樹畑では柿の実が自然落下を始めています。おそらくヘタムシが原因なのではないかと思いますが、そんな落下寸前の赤い熟した柿を採ってニワトリ達に与えています。野鳥にとっても、きっと嬉しい恵みでしょうね。

熟れた柿20190915-2

熟れた柿20190915

柔らかく熟した柿。

柿に群がるチャボ達20190915

甘いデザートをもらって群がるニワトリ達。

さて、果樹畑でそんな柿を集めていると、ミツバチの巣箱の方から恐ろしい重低音の羽音が聞こえてきました。オオスズメバチです!

スズメバチ襲来20190915

とうとうオオスズメバチの襲来する季節が来てしまいました。オオスズメバチは世界でも最大かつ最強のハチだったりします。もちろんミツバチだけではなく私達にとっても危険なのですが、このままにはしておけないのでトラップを仕掛けることにしました。トラップといってもネズミ用の粘着シートを巣箱の屋根に載せるだけです。但し、捕獲率を上げるため、その粘着シートには生贄のスズメバチを載せた方が良いらしいです。ちょうど単独になったところを棕櫚(シュロ)の葉の蠅タタキで一撃しました。この蠅タタキ、棕櫚箒職人である連れ合いの手作りなのですが、すこぶる捕獲率が良いのです。とは言っても、蠅タタキでオオスズメバチを一撃するには、私のような熟練の技が必要ですので(笑)、決して真似はしないで下さい!

おとりのスズメバチ20190915

粘着シートに載せた生贄のスズメバチ。これを巣箱の屋根に載せます。

スズメバチトラップ20190915

こんな感じです。ここで大事なことですが、粘着シートは必ず巣箱の屋根の上に載せます。巣箱の前に置いたりした場合、たくさんのミツバチも粘着シートに掛かってしまいます。

夕方、様子を見に行くとトラップに掛かったスズメバチがうごめいていました。

おとりのスズメバチ20190915

このシートがスズメバチでいっぱいになることもあるのです・・・。しかし、ここで敢えて触れておきますが、スズメバチは大変危険で注意が必要な昆虫ではあるのですが、生態系の中ではとても大きな役割を担っています。生活圏にいる場合は捕獲処分も仕方がないかもしれませんが、この世の中から消えていなくなれば安心というものではありません。そんなものは存在しないのです。

最後に、気を取り直して次の写真で和んで下さい。日没後の薄暗がりの中、ISO12800の高感度で撮影しました。

止まり木のニワトリ20190915

チャボの親6羽、チャボの23週雛6羽、アローカナの10週雛5羽の計17羽、仲良く寝支度中です。鶏小屋の増築を急がねば・・・。