ヒマワリに潜む数列
ここ数日、風向きが北寄りとなり、爽やかな日々を過ごすことが出来ました。紀美野町の山里では、朝晩に秋の気配も感じられるほどでした。立秋も過ぎ、暦の上では秋なのですね。しかし、まだまだ残暑は続くのでしょう・・・。
さて、そんなこんなの夏のヒトコマですが、畑の一画では、まだヒマワリの花が咲いています。
例年、鑑賞用として春に種を蒔いています。花の後にできる種は食べても美味しいですし、ニワトリの餌にもなります。確か、ロシアンマンモスとかいう品種。すごいネーミングですね。今年は種を蒔く時期が遅かったせいもあり、少々小ぶりなロシアのマンモスではあるのですが(笑)、それでも夏の演出に一役買ってくれています。
ヒマワリは向日葵と書くように、開花前の若い頃は太陽を向きながら首を振って動くのですが、開花する頃になると東を向いて固定されてしまうので、鑑賞するためには場所をよく考えて種を蒔かないと、後ろ姿ばかり見ることになってしまったりします。そんな楽しい話がたっぷりな植物ですが、正面から覗き込んで見てみると、種の部分がとても美しい模様になっています。
時計回りにも、半時計回りにも渦を巻いて螺旋状に種が並んでいます。これには規則性があるようで、
時計回りに並んでいる種の渦の数が21列の場合、半時計回りには34列。
時計回りに34列の場合、半時計回りには55列。
時計回りに55列の場合、半時計回りには89列。
となり、花の大きさに関わらず、この3パターンのいずれかになるのだそうです。21、34、55、89の数はフィボナッチ数列です。ここでフィボナッチ数列についてのおさらいを少々。
この数列は、大昔、イタリアはピサの数学者レオナルド・フィボナッチさんが発見したと伝えられる数列で、
0、1、1、2、3、5、8、13、21、34、55、89、144、233、377、・・・・・と続きます。
どの項も、その前の2つの項を足したものとなっています。
An+2 = An + An+1
最初の2項のみ、A0=0、A1=1 と決まっているようです。
少し確認してみましょう。例えば、5+8=13、8+13=21という具合です。
フィボナッチ数列は自然界の中に色んなカタチで現れます。例えば、花びらの数や葉の並び方もフィボナッチ数列と深い関係があったりします。また、黄金比も関係しているようです。言葉ばかり並べてもイメージが湧かないかもしれませんから、素敵な動画をご紹介します。
この動画を見て、トンボの翅の脈にまでこの数列が関係していることを知りました。もしかすると、私達の身体のどこかにもフィボナッチ数列が潜んでいるやも知れません。